毛穴パックはよくないって本当？美容皮膚科医が教える正しい毛穴ケア

毛穴の黒ずみや角栓は多くの方が悩んでおり、自宅でできる毛穴ケア商品も様々です。
中でもつい手軽にできる毛穴パックは頼りたくなってしまいますが、「毛穴パックは肌に良くない」と聞いたことはありませんか？
貼って剥がすだけで角栓がごっそり取れる快感はあるものの、実はそれが肌に大きな負担をかけている可能性があります。
実際、毛穴パックを使用した後に肌トラブルを経験した方も少なくありません。
この記事では、毛穴パックが「よくない」と言われる理由や毛穴トラブルを防ぐ正しい毛穴ケア、美容皮膚科での適切な治療法についてもご紹介します。
毛穴悩みを根本から改善したい方は、ぜひ参考にしてください。

毛穴パックが「よくない」と言われる理由

肌への刺激・摩擦が強い

毛穴パックの多くは、粘着性のあるシートを肌に貼り付けて、それを剥がすことで角栓を物理的に取り除く仕組みです。
取れた角栓が一目で確認できるので効果的に思えるかもしれませんが、実は肌にとっては大きな刺激となります。
特に鼻や頬などの皮膚は繊細で、強い摩擦によって角質層が傷つきやすくなります。
これによりバリア機能が低下し、乾燥や赤み、ヒリヒリ感を引き起こしてしまうことも少なくありません。
特に敏感肌や乾燥肌の方は赤みやヒリヒリ感を引き起こすリスクが高まります。

毛穴が余計に開いて目立ちやすくなる

毛穴パックで角栓を引き抜くと、その瞬間は毛穴がきれいになったように見えます。
しかし、毛穴パックを剥がす際に毛穴の周囲の皮膚にダメージが加わり毛穴が引き伸ばされるため、毛穴が広がりやすくなります。
さらに、一度広がってしまった毛穴は、自然に元に戻るのが難しくなります。
繰り返し使用することで毛穴がどんどん開き、むしろ黒ずみや詰まりが目立ちやすくなるという逆効果になることもあるのです。

乾燥による皮脂の過剰分泌を招く

毛穴パックで角栓や皮脂を無理に取り除くと、肌は「必要な油分が失われた」と判断し、防御反応として皮脂の分泌を活発にします。
結果として皮脂の過剰分泌が起こり、毛穴の詰まりやテカリ悪化し、ニキビなどの肌トラブルの原因になることもあります。
毛穴ケアを行ううえでは、過剰な皮脂の分泌を防ぐために肌の水分と油分のバランスを保つことが重要です。
毛穴パックの使用は、このバランスを崩す原因になりかねません。

毛穴トラブルが悪化するリスクがある

毛穴パックを使用することで、毛穴に詰まった汚れだけでなく、肌表面の角質や皮脂膜も一緒に剥がしてしまうことがあります。これにより、肌のバリア機能が低下し、乾燥や炎症、赤みを引き起こすことがあります。
また、摩擦によって炎症が起きると、毛穴の周囲が赤くなったり、かゆみや吹き出物を伴ったりすることも考えられます。
特に敏感肌や乾燥肌の方が毛穴パックを使用すると、肌トラブルが悪化するリスクがあるので注意が必要です。
加えて、角栓を取り除いた直後の毛穴は開いたままの状態で無防備です。
この状態で汚れや細菌が入り込むと、毛穴の炎症やニキビにつながる可能性も高まります。

毛穴パックで肌が荒れたケース

剥がすタイプで赤み・ヒリヒリ・乾燥になった

市販の毛穴パックの中でも、特に「剥がすタイプ」は肌への負担が大きく、使用後に赤みやヒリヒリ感を訴える人が多く見られます。
ひどいときには出血を伴うことも。
これは角栓と一緒に角質層まで剥がれてしまい、肌が薄く敏感になってしまうことが原因です。
また、パック後の肌は非常に乾燥しやすいため、十分な保湿を行わないとバリア機能がさらに低下し、悪循環に陥ることも。
一時的に角栓が取れても、肌にダメージを与えてしまっては本末転倒です。

角栓が取れてもすぐに詰まる

毛穴パックで角栓を取り除いても、根本的な原因（皮脂の過剰分泌やターンオーバーの乱れ）が解消されていない場合、数日でまた毛穴が詰まってしまいます。
特に脂性肌の方や、洗顔・保湿が不十分な方は、角栓がすぐに再形成されやすい傾向があります。
毛穴パックは一時的な対処法にすぎず、繰り返しても根本的な改善にはなりません。

毛穴の開き・詰まりを防ぐ日常ケアのポイント

クレンジング・洗顔で汚れをためない

毛穴の詰まりを防ぐ正しい毛穴ケアの基本として、まず毎日の洗顔とクレンジングを丁寧に行うことが大切です。
メイクや皮脂、ホコリなどの汚れをしっかり落とすことで、角栓の元となる汚れが毛穴に残りにくくなります。
特にクレンジングは、肌への摩擦を最小限に抑えながらも、毛穴に入り込んだ汚れを優しく浮かせるタイプ（ミルクやジェルタイプ）がおすすめです。
朝晩の洗顔も、ゴシゴシこすらず、泡で包み込むように優しく洗いましょう。

スキンケアで保湿する

保湿は毛穴ケアに欠かせない基本中の基本です。
肌が乾燥すると、毛穴が開きやすくなり、皮脂も過剰に分泌されます。
結果として角栓や黒ずみができやすくなるため、毛穴を引き締めるためにはしっかりと水分を与え、油分でフタをする保湿ケアが重要です。
化粧水でたっぷり水分を与えたあと、美容液や乳液、クリームなどで水分が蒸発しないように保ちましょう。ビタミンC誘導体やナイアシンアミドなど、毛穴の引き締めや皮脂バランスを整える成分配合のアイテムもおすすめです。

毛穴トラブルがひどい時は美容皮膚科に相談するのがおすすめ

セルフケアで毛穴の開きや黒ずみ、角栓がなかなか改善しない場合は、美容皮膚科での専門的な治療を検討するのがおすすめです。
医療機関では、毛穴トラブルの根本原因を見極めたうえで、肌質や悩みに合わせた適切な施術を行ってくれます。
たとえば、レーザー治療、ピーリング、光治療（IPL）などが代表的な毛穴ケアの選択肢です。
中でもフラクショナルCO2レーザーやポテンツァなどは、肌本来の治癒力を活かして新しい肌に作り替えてゆき、毛穴以外にも美肌などの効果が期待できる治療です。
セルフケアに限界を感じたら、早めに専門医の診断を受けることで、毛穴トラブルの長期化を防ぐことができます。

レーザートーニング

肝斑治療で活躍することの多いレーザートーニングですが、お肌のくすみの改善や毛穴問題の改善にも効果を発揮する治療です。

ケミカルピーリング

薬剤を使って古い角質を取り除きお肌のターンオーバーを促す治療です。
様々な毛穴トラブルの根本的な解決をはかります。

フォトシルクプラス

治療するたびにコラーゲンの生成を促進させハリツヤのあるお肌へ導く光治療器です。
毛穴の引き締めや産毛の脱毛効果もあるため、美肌を目指す全ての方におすすめの施術です。

フラクショナルCO2レーザー

皮膚に微小な穴をたくさん開けて肌の入れ替えと再生を行う治療器です。
ニキビ跡や毛穴でお悩みの患者様に多く利用されている治療です。

ポテンツァ

マイクロニードルを皮膚に挿入し非常に小さな穴を開けて針先からラジオ波を照射し、新しい肌への生まれ変わりを促す治療器です。
一緒に使用する薬剤により相乗効果が得られるので、ニキビ跡や毛穴の開きの改善に効果的です。

毛穴ケアにおすすめのドクターズコスメ

obcクリアクレンジングジェル

毛穴ケアの基本となるクレンジングにぜひ使っていただきたい、美容皮膚科医監修のクレンジングジェル。
ジェルタイプなので肌への摩擦は少なく、汚れはきちんと落とします。

obcモイスチャーエッセンス

ビタミンＣ誘導体の中でも肌への浸透性の高いAPPS配合の高機能美容液。
皮脂分泌を抑えて、ニキビや毛穴の黒ずみ・開き毛穴を改善します。


　

obcパーフェクトモイスチャーゲル

これ１つで化粧水・美容液・乳液の働きをしてくれるオールインワンゲル。
リン酸アスコルビンMgが毛穴の開きに働きかけてくれます。

obc薬用TAホワイトローション

トラネキサム酸配合の薬用美白化粧水。
様々な保湿成分も配合されているので、お肌がしっかりと保湿されて余分な皮脂の分泌を抑えてくれます。

スキンピールバー

医療機関専売品のピーリング石鹸。
洗顔する度に汚れや過剰な皮脂を落としながら古い角質を取り除くので、毛穴詰まりの根本的解決へ。

まとめ

毛穴パックは、一見すると手軽で効果的な毛穴ケアに思えるかもしれませんが、使い方を誤ると逆効果になってしまうリスクが高いケア方法です。強い摩擦や乾燥は肌のバリア機能を低下させ、毛穴トラブルを悪化させる原因になりかねません。
毛穴の開きや詰まりを防ぐためには、日々の丁寧な洗顔と保湿、そして肌にやさしいスキンケアを心がけることが最も重要です。そして、セルフケアで改善が見られない場合は、美容皮膚科での専門的なアプローチが有効です。
毛穴は誰もが抱える悩みだからこそ、正しい知識と方法で、無理なく美しい肌を目指しましょう。