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  • ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)はシミとは違う?肝斑・そばかすとADMの見分け方を解説!

  • 2023年02月23日

ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)はシミとは違う?肝斑・そばかすとADMの見分け方を解説!

表参道美容皮膚科 副院長

三宅 真紀 医師監修

「シミ」と一括りにしても実はその種類は多岐に渡り、シミの場所や色、でき始めた年齢などにもよって異なります。
主に、老人性色素斑と言われる一般的なシミ、雀卵斑(そばかす)、肝斑(かんぱん)、炎症後色素沈着。
もうひとつ、シミや肝斑と間違えやすい「後天性真皮メラノサイトーシス(ADM)」と呼ばれる種類のシミがあるのをご存知でしょうか?
「シミだと思って様々な治療を試してみたけど効果を感じられない。」という方は、ADMかもしれません。
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ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)とは?


ADM(Acquired Dermal Melanocytosis)は、日本語名は『後天性真皮メラノサイトーシス』と言われ、明らかな原因は不明ですが、皮膚の深い部分に色素細胞が見られる「アザ」の一種です。

ADMの特徴


好発部位頬上部・目の下・こめかみに多い。鼻や額に見られる場合もある。
色味グレー・青みを帯びた独特のくすんだ色調
出現年齢20歳代前後から
形状左右対称に、顔の頬骨に点状、もしくは斑状に生じることが最も多く、目の下は帯状にクマの様に見える。

シミとADMの見分け方


ADMと肝斑・そばかすの見分け方


ADMと肝斑は、左右対称に両頬にできるという特徴から肝斑と間違われることがあります。
好発部位は似ていますが、色調の違い、形の違い、また発症の年齢も異なります。

ADMの特徴は青みを帯びた色、グレーにも近い色で、目の下から頬に、左右対称に点状に出ていることが多いです。
また小鼻の周りや鼻下にも見られることがあります。
ADMの場合、発症年齢が20歳前後のことが多いため、いつ頃から出てきたか、気になりだした時期も伺い、総合的に医師が診断しております。

「フォトフェイシャルやトーニングを受けているけど、変わらない」「トラネキサム酸も継続して服用しているけど、変化がない」「レーザー治療を1回受けたけど、変わらなかった」という方は、ADMの可能性があるかもしれません。
またクマだと思っていたら、ADMだったという方、またADMと肝斑、シミも混在しているケースもあり、経験豊富な医師の診察や問診が重要となります。

ADM肝斑そばかす
好発部位目の下~頬
小鼻の周り
鼻の下
頬や額、鼻の下などに左右対称に現れる。鼻や頬
背中や肩
特徴左右対称・斑点状左右対称に輪郭もハッキリとせず、ぼんやりとした形1~4㎜の斑点が点状に広がる
色味20歳前後~30~40代幼児~10代に現れ思春期にピーク
原因原因不明
遺伝的要因もあり
ルモンバランスの乱れ、摩擦・妊娠、経口避妊薬など遺伝的要因・紫外線

ADMの原因


ADMの原因は、遺伝的な要因が関連しているとも言われていますが、はっきりとした原因はわかっていません。
その他ホルモン等の内分泌環境や紫外線や摩擦などの影響も推測されています。
原因がはっきりしないため、ADMを予防することは難しいのですが、紫外線対策や摩擦を避けるようケアが大切です。

ADMにはQスイッチYAGレーザーがおすすめ


Qスイッチヤグレーザー
ADM治療は、光治療やトーニングを照射しても改善されません。
ADMと診断した方にはQスイッチヤグレーザーをおすすめしております。

Qスイッチヤグレーザーは532nmと1,064nmの二つの波長の光を出すことができます。
532nmは、皮膚の浅いところ(表皮内)をターゲットに効果があります。
1,064nmは、皮膚の深いところ(真皮内)に到達するので、メラニンがあるシミ・肝斑や、アザ(ADM・扁平母斑・大田母斑)に用いられます。
ADMの場合、532nmと1,064nm波長の異なるレーザーを照射することで、表皮から真皮までのメラニンを徹底的に除去することが可能です。

Qスイッチヤグレーザーを、照射すれば誰でもキレイになるという訳ではなく、通常のシミとは異なるADMならではの難しさがあります。
適切なパワー調整、照射数でないと、傷跡が残ってしまったり、色むらが出てしまったり、炎症後色素沈着が長引いてしまう可能性もあります。
当院のQスイッチYAGレーザーによる治療は全て、豊富な治療経験をもつ医師が、ADMの反応を見ながら、パワーや波長、照射数を調整して行いますのでご安心ください。



効果を実感できるまでの期間・回数について


ADM治療の効果を実感できるまでの期間・回数について
ADMの治療は複数回の治療が必要です。
色素の深さなどの個人差によっても異なり、3〜5回の治療が必要になります。
Qスイッチヤグレーザーの治療後に色素沈着が生じる場合があり、その色素沈着が落ち着くまでに半年程度かかる可能性がありますので、治療効果を実感できるのは6ヶ月以降となります。

真皮の浅い層のメラニンに照射するため、色素沈着が生じて、以前より濃くなったように見えることもありますが、通常、時間の経過と共に消失していきますのでご心配ありません。
必要に応じて、ハイドロキノン等の美白剤やトラネキサム酸やビタミンC内服のなどもご案内しておりますのでご相談ください。

2回目の治療をされる場合、色素沈着が落ち着いたころ約6か月後にご来院頂いております。
色素沈着が残っている期間に2回目のレーザーを照射しても、残っている色素沈着に反応してしまい、また新たな色素沈着を生み…いつまでも長引いて綺麗にならないという悪循環になってしまう可能性が高いため、当院では6カ月、間隔を空けての照射をおすすめしております。

QスイッチYAGレーザーの痛み


Qスイッチヤグレーザーは輪ゴムでパチンッと弾かれたような痛みがあります。
ADMの場合、目の近くは痛みを感じやすいため、範囲にもよりますが、麻酔クリームを塗られる方が多いです。
麻酔クリームを塗ることで、無痛にはなりませんが、感覚が鈍くなり、痛みはかなり軽減されます。

当院では麻酔科専門医である相澤院長の知識を活かし、痛みを最小限にするようこだわっております。
ご希望に応じて治療部位には表面麻酔に加えて、さらにアイシングしながらの治療を行っています。
治療直後は治療部位に赤み、腫れ、ヒリヒリ感が生じますが、数時間でおさまります。

QスイッチYAGレーザーのダウンタイムについて


ダウンタイムに関しては、1〜2日後にカサブタになり、元々のADMの色よりも濃くなり、薄皮が剥がれる感じで1~2週間で剥がれ落ちます。

カサブタが取れて綺麗になった後、1ヶ月後に二次性の色素沈着と言われる反応で、また濃く色が戻ってきます。
「すぐに再発してしまった」、と思われる方もいらっしゃいますが、ほとんどの方に生じる副作用です。
火傷した跡も傷の色味が消えるまでに時間がかかることがありますが、同じような経過になります。

カサブタが取れるまでは、メイクは控えて頂き、洗顔時もゴシゴシ擦らないように優しく洗って頂きます。
治療後、ご希望の方には治療部位を保護する医療用の茶色いテープを貼らせて頂いております。
マスクで擦れてしまう部位にADMがある方、触ってしまいそうで心配と言う方にはお貼り致します。

もしテープを貼った場合は、自然に剥がれるまでは貼りっぱなしにして頂き、炎症止めのクリームはテープの上から塗って頂きます。
無理に剥がすとテープと一緒にカサブタが剥がれて、また傷になってしまい、治りが悪くなる可能性があるため、ご自身では剥がさないようにお願いしております。
カサブタがとれた後は、お肌が敏感な状態なので、擦る刺激、紫外線には特に気をつけて頂いております。

QスイッチYAGレーザーによるADM治療の料金


治療器範囲料金
Qスイッチヤグレーザー5mm以内5,500円(税込)
1cm×1cm22,000円(税込)
両頬44,000円(税込)
【別途料金】
麻酔クリーム・麻酔テープ 1100円
炎症止めクリーム(リンデロンVGクリーム)

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