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ダーマペン効果は何日後から実感できる?回数や持続期間を解説
2022年04月14日
表参道美容皮膚科 副院長
三宅 真紀 医師
監修
クリニックや病院で行われる美容施術の中で、肌のニキビ跡のクレーターや毛穴の開き、傷跡などの悩みに特化した治療分野があります。
ある程度の深さの症状を改善するためには、効果が表層にとどまるピーリングや光治療だけでは難しく、表皮の下の真皮層まで効果が及ぶレーザーやニードル(針)治療が選択肢に挙がります。
ダーマペンは、ニードル治療のひとつで、髪の毛よりも細い針を使って表皮~真皮層に微細な穴をあけ、皮膚が修復する過程でコラーゲンやエラスチンの生成を促し、皮膚を生まれ変わらせる治療法です。
電動のペンの先には16本の極細針が付いており、毎秒120回の高速振動により、毎秒1,920個の穴をあけていきます。
ダーマペンよりも先に、ダーマローラーという手動の美容器具が開発されましたが、こちらは施術者が自身の手の圧の強弱を調整して、針の付いたローラーを肌の上で転がし、穴をあけていくというものでした。
手動で行うと、圧の強さや回転速度にむらが生じやすく、ある部位では針が深く入りすぎたりローラーを重ねすぎたり、ある部分では深さが足りず十分な効果を得られにくいといった欠点がありました。
ダーマペンは、電動で一定の速度で針が振動し、等間隔で穴をあけられるので、効果にムラが出にくく、過治療になるリスクも低減できます。
また、針の深度は0.2~3.0㎜と、0.1㎜目盛毎に調整でき、速度も1~5段階に変えられることで、深い凹凸には深度を上げて、敏感な部分には速度を落として、と効果を高めながら侵襲の少ないきめ細やかな治療が可能となりました。
ダーマペンは次のような肌のお悩みに効果を発揮します。
ダーマペンを詳しくみる
ダーマペンが効果的な治療
毛穴の開き
毛穴の大きさには個人差があり、血液中の男性ホルモン値が高い人は思春期頃から皮脂の分泌が多くなり、毛穴が開いて目立ちやすくなります。
遺伝的要素もあり、自然に小さくなるということはありません。
また加齢によりコラーゲンが減り、毛穴がゆるんで広がったたるみ毛穴の場合には、何もしなければ下垂が進み、ますます目立ってしまいます。
ダーマペンには皮脂の分泌を正常化し、過剰な皮脂分泌を抑制する効果があり、コラーゲンやエラスチンの生成を活性化させる効果もあるので、年代を問わず毛穴の開きを改善する効果が期待できます。
ニキビ跡/ストレッチマーク・妊娠線などの瘢痕/傷跡
出来てしまってから時間が経過し、クレーター状に残ったニキビ跡、固くなったり白くなったりして残った瘢痕・傷跡は自然治癒を期待することが難しい状態です。
ダーマペンは、敢えて皮膚に傷を作ることで創傷治癒能力を引き出し皮膚の再生を促す治療なので、肌を平らにする働きがあります。
ニキビ跡のクレーターや瘢痕の深さによって、針の深度を深めたり、治療のタッチを重ねて行うことで、より効果的に改善を図ることができます。
肌のたるみ・小じわ
肌の弾力を維持するコラーゲン繊維やエラスチン繊維も、同じく真皮層にある線維芽細胞で作られますが、加齢とともに作られる量も減っていき、繊維も変性して固くなります。
弾力が失われることで皮膚の厚みが減少し、小じわが出来やすくなったり、皮膚全体が垂れ下がることでたるみの原因になります。
針刺激がコラーゲンやエラスチンの生成を促すことで、ベッドの古いスプリングを取り替えたかのように、厚みと弾力がある肌を取り戻すことが期待できます。
肌のハリやキメを整える、肌質を改善する
何となく全体の艶やハリ感が低下してきた、キメを整えて美肌になりたいといった悩みにもダーマペンは有効です。
網目状のコラーゲン繊維の中には、水分を抱え込むヒアルロン酸が隙間を埋めるように存在しています。
コラーゲン繊維が生成されることで肌の保水力も高まり、ハリ感・艶感あふれる肌を作ります。
前述の通り、針の深さや速度、重ねて治療するなどのオーダーメイドの治療が可能なので、肌状態にあった治療が行え、ダウンタイムを極力抑えながら満足感のある効果が期待できます。
毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)
毛孔性苔癬は、角質のターンオーバーが乱れ角質が過剰に溜まる皮膚疾患で、角質が毛穴の中心に溜まり塞がれて盛り上がったように見えます。
かゆみや痛みはなく健康上の問題はありませんが、審美的な観点から治療を希望される方が多くいます。
尿素が含まれた角質軟化剤・ワセリンなどの外用薬処方、ケミカルピーリングなどの治療が行われますが、肌状態によっては改善を図ることが難しい場合があります。
レーザーやダーマペンなど、皮膚の深い層に熱や創傷による刺激を与え皮膚再生を促していくことで、積極的なターンオーバーを促し、症状の改善を図ることができます。
ダーマペンの効果を実感できるのは何日後?
ダーマペン施術の直後は、赤みや針穴の傷、軽度出血がある状態です。
これは正常な経過であり、落ち着くまで1、2日掛かります。
肌のざらつきや軽度赤みが施術前と同じくらいに目立たなくなるまでは、5日から1週間後位です。
実際の効果が表れるのは、1週間から2週間にかけてです。
キメが整い、ハリが出るなどの効果が実感できます。
1か月後には1回目の効果が安定します。
キメ・ハリ感は1回の施術でも感じられますが、ニキビ跡のクレーターや毛穴の開き、傷跡を改善するには複数回の治療が必要です。
効果が安定する3~4週間後に2回目を行い、そのまた3~4週間後に3回目というように回数を重ねると、肌への負荷を抑えながら最短で治療効果を挙げることができます。
ダーマペンの治療に必要な回数や頻度
ニキビ跡のクレーターや毛穴の開き、傷跡や肌質の改善には少なくとも5回、深いクレーターや傷跡・瘢痕の場合は5回から8回以上を行うと目に見える改善が期待できます。
充分な修復期間を置き効果が発現してからでないと、次の治療時に肌に負担を掛けてしまうので、治療間隔は3~4週間とし、複数回の治療を行うので、少なくとも半年ほどの治療期間が掛かります。
更なる改善を求める場合は、状態をみながら回数と間隔を調整し治療を追加していきます。
ダーマペンを詳しくみる
ダーマペンの効果を持続させる為のポイントや注意点
日焼けしないようにする
ダーマペンを受けた後は、日焼けをしないように気をつけましょう。
日常的な日差しであっても、皮膚に傷が生じ修復する過程では紫外線による悪影響を受けやすくなっています。
炎症を起こしやすくなり、赤み・ひりつき等が長引きやすくなります。
また、過度な日焼けは、肌の乾燥や炎症後色素沈着を招きやすくなります。
季節を問わず、治療期間を通してUV対策を行ってください。
塗る日焼け止めを使用するほか、帽子を被ったり日傘を差すことも推奨されます。
治療後数日は、長風呂や汗をかくような運動を避ける
治療当日は、肌に無数の微細な穴があき傷跡が塞がっていない状態なので、雑菌・細菌が入りやすくなります。
また長風呂や運動を行うと全身の血行が良くなり、顔の皮膚も熱を帯び、赤みやひりつきが引きにくくなります。
治療後1、2日ほどはダウンタイムを長引かせないためにも、シャワーを浴びる程度にし運動を控えることが推奨されます。
保湿をしっかり行う
ダーマペン後は肌に擦り傷を負ったような状態になり、乾燥しやすくなります。
膝などを大きく擦りむいたり、レーザーで治療した時のような厚いかさぶたが出来ることはありませんが、皮膚に軽度のささくれが立ち、がさがさ感やかさつきが生じます。
皮膚内の水分量が足りないと新陳代謝が滞り、傷が治癒するまでに時間が掛かってしまいます。
肌状態が落ち着くまでは日頃以上に保湿を心掛けてください。
ピーリング剤・アルコール・ビタミンCが含まれたスキンケア製品の使用を数日控える
ダーマペンの治療後にピーリング剤・アルコール・ビタミンCが含まれたスキンケア製品を使うと過度な刺激となり、肌に熱感やひりひり感を増強させ、赤みを助長しやすくなります。
肌状態が落ち着くまでは、刺激の少なく保湿効果の高いスキンケア製品の使用が推奨されます。
またレチノール・トレチノインを使用している場合は治療前後3日目は使用を控えてください。
治療翌日からメイクが出来ますが、メイク時・洗顔時はごしごし擦らないように気を付けてください。
ダーマペンの痛みや副作用について
事前に麻酔のクリームを顔全体に塗布し、30分ほど経過して表面麻酔が効いてから治療を行います。
痛みの感じ方には個人差があり、ほとんど痛みを感じない方がいる一方、痛みに敏感な方もいます。
痛みの程度や皮膚の反応を確認しながら、針の深さやバイブレーション機能を顔の部位によって使い分け治療を進めて行くので、痛みを最小限に抑えつつ、効果を高めることが可能です。
治療後直後をピークに赤みや軽度出血がありますが、刺激や摩擦を避けるよう生活すれば大方の症状は2、3日ほどで落ち着いてきます。
メイクは翌日から出来、大体の赤みはカバーすることが可能です。
ダーマペンの施術料金について
部位
回数
料金
顔
1回
66,000円
3回
178,000円
5回
264,000円
頬+鼻
1回
44,000円
3回
118,800円
5回
176,000円
ダーマペンを詳しくみる
まとめ
ダーマペンは、毛穴の開き、ニキビ跡、ストレッチマークなどの瘢痕、傷跡、小じわ・たるみ、肌質の改善、毛孔性苔癬など、様々な肌状態を改善する効果が期待できます。
他の治療法で満足のいく結果が得られなかった、治療が未経験で不安など、どのようなお悩みでもまずはお気軽にご相談ください。
表参道美容皮膚科では、ダーマペンの治療に伴い、外用薬・内服薬、スキンケア製品、他治療法との併用などについても幅広くご案内させて頂きます。
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