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  • 炭酸ガスレーザーはニキビ・ニキビ跡に効果がある?痛みやダウンタイムを解説!

  • 2023年06月14日

炭酸ガスレーザーはニキビ・ニキビ跡に効果がある?痛みやダウンタイムを解説!

表参道美容皮膚科 副院長

三宅 真紀 医師監修

ニキビとは、医学的には「尋常性ざ瘡」と呼ばれ、10代から20代にかけて多く発症するものです。

皮脂の分泌が盛んになる思春期以降、9割以上の人はニキビを経験しているといわれており、13~18歳ぐらいまでにできるにきびを「思春期にきび」、それ以降にできるにきびを「大人にきび」と呼んで区別することもあります。

「自分で手で潰している」といった間違った対処をしていたり、「同じところにニキビを繰り返している」といったことから、「色素沈着やクレーターなどのニキビ跡が残った」などの声もよく耳にします。

多くの方が経験する尋常性ざ瘡ですが、外に出るのも嫌になるほど精神面への影響が出ることもあります。
今回、炭酸ガスレーザーがニキビにどんな効果があるか、痛みやダウンタイムについて解説していきます。

表参道美容皮膚科 公式ライン

炭酸ガスレーザーとは


炭酸ガスレーザーとは
CO2(炭酸ガス)レーザーは、10,600nmの波長をもち細胞内の水分に反応し熱エネルギーを発生させることで、目標部位を瞬間的に蒸散させ削ることのできるレーザーです。
深部組織や周辺の正常な皮膚にはダメージを与えず、メスを使用する治療と比べ出血がほとんどないため、傷跡が残りにくく、治りが早いのが特徴です。
ほくろやイボ、盛り上がったしみなどの治療に使われているレーザー治療器です。




ニキビの種類


ニキビは、「白ニキビ・黒ニキビ」→「赤ニキビ」→「黄色(化膿)ニキビ」の順に症状が進行し、種類によって症状や効果のある治療方法は異なります。

炎症を起こしてないニキビ


白ニキビ

毛穴に古い角質や皮脂が溜まって、白く見える状態。
炎症は起きていないため、痛みはほとんどありません。

黒ニキビ

白ニキビの皮脂が酸化して、シミやほくろのように黒っぽく見える状態。
炎症は起きていないため、痛みはほとんどありません。

炎症を起こしているニキビ


赤ニキビ

塞がった毛穴の中で炎症が起きて赤くなった状態。
強い痛みを感じる場合があります。

黄色(化膿)ニキビ

炎症が肌の奥深く(真皮層)まで達したニキビの最終段階。
毛穴の中に膿が溜まって腫れている状態になります。
赤ニキビ・黄ニキビまで進行すると、ニキビ跡(クレーター)に発展しやすくなります。
ニキビ跡はセルフケアのみでは改善が難しくなりますので早め早めの治療がおすすめです。

炭酸ガスレーザーでの治療方法


炭酸ガスレーザーでの治療方法

ニキビ圧出


炭酸ガスレーザーを使用し、ニキビの表面に極小の穴をあけ、その穴から皮脂の詰まりや膿を面ぽう圧出します。
麻酔は必要ありません。
ニキビの表面にごく小さな穴を開け、中に詰まっている膿や皮脂を排出することで、ニキビの治りを早めます。
また、レーザー光の熱による殺菌作用で、ニキビの再発を抑える効果もあります。

炭酸ガスレーザーの痛み・ダウンタイムについて


痛み


レーザーをする際に、チリチリとした痛みは多少あります。
膿を排出する際に、面ぽう圧出器という器具で押さえる時は圧痛もありますが、基本的に麻酔は使用しません。

ダウンタイム


レーザー後、排膿したニキビ部分は止血して終了となります。
レーザーで開けた穴は、1〜2日でかさぶたになり、約5日~1週間でかさぶたが取れ、きれいになるか、色素沈着の状態で数か月残ります。
奥深く真皮層まで達した化膿ニキビの場合は、1回のレーザーだけでは完治しない事もあります。

効果を実感できるまでの期間・回数は?


炭酸ガスレーザーを受けると、直後から膿が排出されることにより、圧痛はなくなります。
治療後は出血を伴いますが、翌日にはカサブタができ、約5日~1週間でかさぶたとれたら治りますが、膿が取りきれてない場合はまた同じ場所から再発することもあります。

ニキビは治療を開始してすぐに効果が現れるものではありません。
病院で適切な治療を受けつつ、日々の生活習慣をきちんと整えることで、治すことができます。
毛穴に角栓が詰まることで起こる「コメド」と呼ばれる初期段階のニキビの場合は、赤ニキビのように治療が長期間に渡ることが少なく、1週間〜10日程度と早期に治ることが多いです。

炎症をともなった赤ニキビを治療する場合は、治らない期間が数ヶ月程度になることもあります。
また、症状が改善したあともニキビができない肌環境を維持するためには、長期的に治療していくことも必要になります。
そのため、赤ニキビを治療して、治療後によい状態を保つには、短くても数か月程度、長い場合数年はかかるという認識を持っておきましょう。
炎症がおきてからではなく、コメドと呼ばれる初期段階で皮膚科へ行き、最適な治療を受けることが重要になります。

炭酸ガスレーザー後のケアについて


炭酸ガスレーザー後のケアについて
ニキビができたあとは、色素沈着やクレーターなど何かしらニキビ跡になることが多いです。
また、ニキビ跡の種類によってもケア方法が異なります。

「色素沈着」タイプのニキビ跡


ニキビがあった部分に薄い茶色または濃い茶色で跡が残っている状態です。
ニキビは毛穴に炎症が起こりますので、その結果、周囲の皮膚のメラノサイト(メラニンを作っている細胞)が活性化し、色素沈着が残ります。
また、このニキビ跡はターンオーバーとともに自然に薄くなりますが、ターンオーバー周期が長引いているとなかなか薄くならないことが特徴です。

改善方法


治療

【定期的なピーリング】
ターンオーバーを高め、色素沈着を早く改善する効果があります。

【メドライト(レーザートーニング)】
マイルドなパワーでメラニンを分解し、皮膚のターンオーバーを高めます。

内服・外用

【トラネキサム酸】
メラニンの生成を抑制し、炎症を抑える効果があります。

【ハイドロキノン】
メラニンの産生を邪魔することで、色素沈着を改善させます。

【トレチノイン】
表皮のターンオーバーを促進することで、結果的にたまったメラニンを排出します。

【ビタミンC】
メラニンの産生を阻害する作用、できてしまったメラニンを還元し白くする作用があります。

「赤み」タイプのニキビ跡


ニキビができた際に毛細血管が拡張・破裂してしまったために起こるニキビ跡です。
このニキビ跡は血液中のヘモグロビンがニキビ跡の皮下に残ることによって起こります。

改善方法


治療

【定期的なピーリング】
ターンオーバーを高め、色素沈着を早く改善する効果があります。

【アキュチップ】
血管中のヘモグロビンやニキビの赤みを吸収する作用があります。

【フォトシルクプラス】
血管中のヘモグロビンやニキビの赤みを吸収する作用があります。

内服・外用

【トラネキサム酸】
メラニンの生成を抑制し、炎症を抑える効果があります。

クレーター状のニキビ跡


皮膚の奥にある真皮層には、コラーゲン線維やエラスチン、ヒアルロン酸といった成分が存在しています。
ニキビの成長が発展してしまうと、その真皮層組織を破壊し、その修復目的でニキビ跡周辺にコラーゲン繊維が増殖します。
この状態が起こると、ニキビ跡は凹んだまま、コラーゲン繊維の増殖によってその周囲が盛り上がってしまい、クレーター状のニキビ跡を形成することになるのです。
クレーターとなっている部分はすでに真皮層が破壊されていますので専門的な治療を受けない限り完治は難しいです。

改善方法


治療

【フラクショナルCO₂レーザー】
レーザーで皮膚に小さな穴をあけ、肌の入れ替えと再生を促します。

【ダーマペン】
微細な針で皮膚に穴をあけ、肌の入れ替えと再生を促します。

炭酸ガスレーザーによるニキビ治療のメリット・デメリット


メリット


炭酸ガスレーザーは、数秒の照射で、ニキビの炎症期間を最小限にし、炎症を抑えることにより、にきびの治りが早まります。
熱による殺菌効果で再発を抑える効果もあります。
正常部分の刺激がほとんどないので、ニキビの消失後の色素沈着が起こりにくく、クレーターにもなりにくい治療です。

デメリット


当日お化粧できない

炭酸ガスレーザーは、出血を伴う治療です。
治療後はお肌を清潔にしていただく必要があります。
お化粧することにより感染のリスクもあがり、ニキビの再発につながるので当日はお化粧を控える必要があります。

ケロイドになる可能性がある

炭酸ガスレーザーを受けていても、同じ場所に何度も炎症ニキビができると、その部分のダメージを補うためにコラーゲンが大量に作られます。
この量が多過ぎるとコラーゲンが塊になり、ケロイド状に膨らんでしまうのです。

ケロイド状のニキビ跡ができやすいのは、頬から顎にかけてのフェイスラインや首、デコルテ、肩、二の腕などが多です。
体質によるので、ケロイド体質の方は、治療を受けられない事もあります。

ケロイドになったニキビ跡の改善方法はある?
ケロイド状になったニキビ跡は、セルフケアでの改善は困難です。
間違ったケアをすれば、さらに状況が悪化してしまう恐れもあります。
ニキビ跡がケロイド状になってしまった場合は、早めに美容皮膚科などの専門医に相談しましょう。


炭酸ガスレーザーの料金


治療器方法・範囲料金
炭酸ガスレーザー
*医師が施術
ニキビ20個以内5,500円



まとめ


いかがでしたか。
ニキビには段階があり、進行すればするほど治癒しても跡が残りやすくなります。
そのため、できるだけ初期のうちに適切な対処をすることが、ニキビ跡(痕)を残さず治癒するために大切になります。

個人差も大きく、比較的すぐに治る人もいれば、治っても繰り返しできるなど、長期間にわたり症状が良くならない人もいます。
軽度のニキビであれば自然治癒することもありますが、放置しておくと悪化することも考えられるため、なるべく早期に病院へ行き、治療を開始するのが望ましいでしょう。
嚢胞化したニキビは放置すると高確率で、瘢痕(クレーター)、色素沈着、遅延性炎症(赤み)が形成されます。
それを予防するための治療法として、ニキビ炭酸ガスレーザーは有力です。

皮膚科での治療は、ニキビの段階によっても治療方法は異なりますが、初期段階のニキビでは毛穴の詰まりを改善するために、角層剥離効果のある外用のピーリング剤などを用いることが多いです。
一方、炎症が起きてしまった赤ニキビに対しては、ニキビ菌を抑える抗生物質などを用いることが多いでしょう。
ただし、抗生物質は耐性がつき薬が効かなくなることも考えられるため、3ヶ月までとされているのが一般的です。

体質を整えることを目的として、ビタミン剤や漢方などを併用することもあります。
なお、ニキビ跡に関しては皮膚科での保険治療では完治が難しいため、美容皮膚科等での治療が有効です。
信頼できる美容クリニックで、キレイなお肌を取り戻し、心も体も美しくなりましょう。


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