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  • 2023年11月20日

大人ニキビは予防が大切!ニキビができる原因や治し方を解説!

表参道美容皮膚科 副院長

三宅 真紀 医師監修

「今までできなかったのに急にニキビができるようになった。」
「繰り返しできるニキビを早く治したい。」
とニキビでお悩みの方は多いのではないでしょうか。

ニキビは一つでもできると気分が沈んでしまいますよね。
ここでは繰り返す大人ニキビの原因と正しいケアの方法を解説していきます。

大人ニキビの特徴


成人以降にできるニキビは「大人ニキビ」といわれるもので、思春期の頃にできるニキビとは区別されます。
大人ニキビは顎やフェイスライン、口の周りにできやすく、一度治っても同じ場所に繰り返しやすいという特徴があります。

大人ニキビと思春期ニキビの違い


10代にできる「思春期ニキビ」と20代以降にできる「大人ニキビ」は、ニキビ自体に違いはありません。治療方法や処方薬も一緒です。
毛穴が詰まり、炎症を起こすというニキビができる過程に違いはありませんが、ニキビができる部位やニキビができる背景に違いがあります。
思春期ニキビはホルモンの活性化による「過剰な皮脂の分泌」が原因で起こります。一方、大人ニキビはホルモンバランスの乱れに加え、生活環境の変化、誤ったスキンケア等様々な要因が複雑に絡み合うことでニキビができます。
大人ニキビはニキビができる原因が特定できないので、思春期ニキビに比べて治りが悪く、再発しやすいという違いがあります。

大人ニキビができやすい部位


「他の部分はできないのにどうして顎やフェイスラインばかりニキビができるのだろう。」
このような疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。
思春期ニキビは皮脂分泌の多いTゾーンを中心にできるのに対し、大人ニキビは顎、頬のUゾーンによくできます。

どうしてこの部位にできやすいのかというと、男性ホルモンの影響を受けやすい部位だからです。
男性の髭は口周り、フェイスラインに生えますよね。男性ホルモンが活発になると、顎、フェイスラインの角質層が厚くなり、皮脂分泌量が増えます。角質が厚くなることによって毛穴がふさがれ、過剰に分泌された皮脂が毛穴に詰まりニキビが発生します。
女性でも男性ホルモンがでるの?と疑問に思う方もいらっしゃると思いますが、女性にも男性ホルモンは存在し、ストレスなど男性ホルモンがより活性されることもあります。
また、生理前はプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌が盛んになるのですが、このプロゲステロンは男性ホルモンと似た働きがあるので生理前にニキビが増加することもあります。

なお、頬はTゾーンに比べて乾燥しやすく、乾燥すると肌本来のバリア機能が低下し、角質が厚くなって毛穴がつまりニキビが発生しやすくなります。

大人ニキビの種類


大人ニキビの種類

ニキビは「白ニキビ」「黒ニキビ」「赤ニキビ」「黄色ニキビ」と、色によって4種類に分けることができます。
白ニキビや黒ニキビがうまく治らないと、悪化して赤ニキビ・黄色ニキビになります。

白ニキビ


白ニキビは、皮脂が毛穴につまった状態
皮脂を作る皮脂腺から分泌された皮脂は通常この毛穴から排出されます。
しかしこの毛穴の出口がなにかしらの原因で狭くなると、皮脂や老廃物が毛穴の中にたまります。これがニキビの始まりです。

黒ニキビ


黒ニキビは、白ニキビの毛穴が開き、酸化された皮脂によって黒く見える状態
皮膚の内側では毛包が広がるとともに、アクネ菌が増え始めます。

赤ニキビ


赤ニキビは、毛穴の中で炎症が起きた状態
赤ニキビは痛みを伴い、赤くはれあがってしまいます。
アクネ菌が皮脂を栄養としてどんどん増え、リパーゼと言う酵素によって遊離脂肪酸に変化します。
さらに遊離脂肪酸は酸化され過酸化脂質に変化し炎症が起きる原因となります。
過酸化脂質が炎症を起こす物質(サイトカイン)を出します。
そこでは免疫反応が起こり、アクネ菌を除去しようと白血球(好中球)が集まります。
いわゆる赤いニキビ(ざ瘡)の完成です。

黄ニキビ


そして、赤ニキビがさらに悪化して膿を持った状態が黄ニキビです。
黄ニキビは、赤ニキビがさらに悪化し、膿が溜まり炎症が激しくなった状態。炎症を起こす物質(サイトカイン)が一気に毛包を破壊し炎症が起きていなかった隣の毛包にまで膿が流れてニキビが膨らんでいきます。
免疫反応で自然に炎症が収束する場合もありますが、炎症が進むと毛穴が深く掘れたようになり、瘢痕を残します。
時として凹みを残してクレーター状になることもあります。

このように突然に見えるニキビの出現も、実は段階を踏んで発生しているのです。
このニキビ発生の段階を理解しておくと、段階に合わせた対処法を行うことができます。

大人ニキビの原因


大人ニキビの原因

ニキビは、皮脂の過剰分泌、もしくは角質肥厚により毛穴がつまることによって出来ます。
皮脂の過剰分泌や角質肥厚はホルモンバランスや誤ったスキンケア、生活環境の変化、紫外線など様々な影響で起こります。
その一方、睡眠不足が続き、化粧したまま寝てしまった・・・というような方に必ずニキビができるかと言われると出来ない人は出来ないですよね。
何が違うかと言うとその方の「体質・肌質」が一番大きい要因です。

毛穴がつまりやすいのはその方の肌質ですし、細菌感染が起こりやすいのもその方の持っている免疫(体質)です。
ホルモンの感受性が高いのもその方の持っている体質だということです。
実際に、多くの研究でニキビは外的要因よりも遺伝的要因で起こることが多いと報告されており、ニキビは遺伝的要因(体質)が最も大きな比重を占めています。

ニキビ治療の指標として、日本皮膚科学会からニキビ(尋常性ざそう)のガイドラインが出ています。
そこで内服・外用の推奨度はA(行うよう強く推奨する)スキンケア指導の推奨度はC1(一つの選択肢として推奨)食事制限の推奨度はC2(十分なエビデンスがないので現時点では推奨しない)と記述があります。

大人ニキビを即効で治す方法はある?


前記したようにニキビには種類があり、ニキビの種類によって治療も変わります。
どのニキビも即効で治すのは困難ですが、治りを早める方法はあります。

白ニキビ、黒ニキビは「過酸化ベンゾイル」や「アダパレン」の成分が配合された角質肥厚を防いでくれる外用薬が効果的です。どちらも処方薬になるのでクリニックに受診しましょう。

赤ニキビ、黄色ニキビは炎症を鎮めることが必要です。
抗生剤の内服・外用が有効です。これも処方薬なのでクリニックに受診しましょう。
併せて「排膿」といって膿を人工的に出すことで治りが早くなることもあります。
ご自身で行うとかえって悪化することがあるので、クリニックで清潔に排膿することをおすすめします。

どの種類のニキビでもより早く治したければ早めに専門のクリニック行くのが効果的です。
自宅では極力触らない(摩擦しない)ことが重要です。

大人ニキビは美容皮膚科での施術が一番即効性が高い


大人ニキビは原因が不特定で繰り返しできるものであり、ニキビ自体遺伝性が高いので、肌質改善が必要になります。
できてしまったニキビを治療するには保険適応の薬だけで十分な場合もありますが、また繰り返してしまっては意味がありません。

ニキビを治すだけではなく、ニキビが出来にくい肌をつくるには処方薬以外のアプローチも必要な場合があります。
美容皮膚科はこの肌質改善に特化しているので大人ニキビは美容皮膚科でニキビ治療しながらニキビができにくい肌(美肌)にしていくことが一番の近道だと考えます。
肌質改善にはケミカルピーリング、光治療(フォトシルク)、レーザー治療(フラクショナルレーザー)、マイクロニードル高周波(ポテンツァ)等様々であり、その方に合った治療を提案します。

ケミカルピーリング
ケミカルピーリングとは、肌の表面に薬剤を塗って厚くなった角質を取り除くことで、新しい細胞の再生を促していく治療法です。角質の肥厚、毛穴の詰まりを取り除くことができます。
ニキビをくり返しやすい方にはサリチル酸マクロゴールピーリングがおすすめです。
サリチル酸マクロゴールピーリングはひりつきが少ないので、炎症しているニキビがある方でも施術できます。



フォトシルクプラス
光治療とは、光照射による熱エネルギーによって シミ・くすみ・そばかす・赤ら顔といった色ムラ を改善する効果があり、さらにお肌のコラーゲン生成、ターンオーバーを促進させます。
肌質改善にプラスしてニキビ跡の赤みや色素沈着が残っている方に特におすすめです。
当院ではフォトシルクプラスとアキュチップという2種類の治療器で治療をおこなっています。



フラクショナルCO2レーザー
フラクショナルレーザーとは、レーザーで皮膚表面に小さい穴をあけ、自己修復作用を利用してコラーゲンやエラスチンを増やし皮膚を再生する治療です。
コラーゲンやエラスチンは肌のキメとツヤを整えて肌をふっくらとさせる効果があるため、毛穴を小さくさせきめ細かい肌にする効果があります。
コラーゲンやエラスチンが増加する効果が高いため、毛穴が開大している方、ニキビ跡のクレーターがある方におすすめです。1週間程度皮向けなどのダウンタイムがありますが、高い効果があります。



ポテンツァ
マイクロニードル高周波(ポテンツァ)は、最新のフラクショナル系治療です。
マイクロニードル治療(極細の針で皮膚に穴を開ける治療)と同時に、針先からRF(高周波)を照射することで真皮層に直接熱エネルギーを与え皮膚を再生します。
ニキビ・ニキビ跡、小じわ、毛穴開大の改善など様々な肌の悩みに効果があります。これまでのフラクショナル系治療(皮膚に小さい穴を開けて皮膚の再生をする治療)と比べて、ダウンタイムが当日のみと格段に少なく、大事な予定があっても施術できるのが特徴です。
また、ニキビモードでは皮脂腺を破壊することが出来るので、内服・外用で効果がなかった方、繰り返しニキビができやすい方に効果的です。



大人ニキビを予防する方法


大人ニキビを予防する方法
大人ニキビの予防はいかに毛穴をつまらせないかにかかってきます。
白ニキビが予防できればいいというわけですから、前記した角質肥厚を防いでくれる外用が有効です。
ニキビが出来ていなくても、ニキビができやすい部分には長期的に塗布することが予防につながります。
また前記したように肌質改善が必要です。
肌質改善のベースとなるホームケア「摩擦しない」「保湿する」「紫外線を防御する」は必須で行いましょう。

1日2回の洗顔を行う


洗顔は一番摩擦が起こる行為です。1日2回以上洗顔しないようにしましょう。
洗顔する際はもこもこの泡を立てて泡を転がすくらいの強さで洗います。
手と肌が触れないくらいの泡で洗うことがベストです。
クレンジングはジェルタイプがおすすめです。ジェルタイプはクッション性があるので摩擦を最小限にしてくれます。

クレンジングは「くるくるこすってメイクを落とす」イメージがありますが、決してこすらないようゆっくりジェルを滑らすように洗いましょう。
ジェルは汚れを吸ってくれる役割もあるのでこすらなくて大丈夫です。
当院で扱っているOBCクレンジングジェルは汚れを落としながらも肌に必要なバリア機能をサポートしてくれる仕様となっております。
その上抗炎症作用もあるのでニキビ肌の方に特におすすめです。W洗顔不要なのでより摩擦を最小限にできます。

スキンケアで肌に潤いを与える


「脂っぽいから保湿はしない」と考えている方もいらっしゃいますが、大人ニキビのできやすい部位は主にフェイスライン。
フェイスラインの皮脂は比較的少なく乾燥しやすいです。
皮脂が気になる方は額や鼻は少な目にし、他はしっかり保湿したほうがいいです。
乾燥はバリア機能の低下にもつながり、肌トラブルが起きやすくなります。

紫外線を避ける


紫外線を浴びると、アクネ菌によって生産されるポルフィリンという物質が大量に活性酸素を発生させます。
活性酸素は、毛穴の中の皮脂を酸化させて炎症を引き起こす過酸化脂質を作り出し、炎症ニキビの原因となります。
紫外線はニキビだけではなく、しみ、しわ等光老化を起こすので日常では日焼け止めを使用し、極力紫外線は避けるようにすることが大切です。

しっかり睡眠をとる


睡眠不足は新陳代謝(ターンオーバー)が乱れ、男性ホルモンが優位になり皮脂の分泌が上がり、ニキビの原因となりうる場合があります。

食生活を見直す


脂っぽい物、炭水化物をとりすぎると脂性肌になる場合があります。
しかし、食べ物とニキビの関連性はまだエビデンスが足りていないので、神経質になる必要はありません。
しかしファーストフードを食べると必ずニキビができるのであれば、ファーストフードは避けるべきです。
大切なのは、ご自分が悪化しやすい食事内容を把握して、それを避け、バランスよく食べていただければ、過度に気にする必要はありません。

ストレスを溜めない


ストレスも男性ホルモンが活性されて皮脂分泌が多くなり、角質が肥厚することがあります。
ストレスのコントロールは難しいですが極力リラックスするようにしましょう。

まとめ


ニキビは自然治癒や民間療法で治ることもありますが、セルフケアや治し方を間違えると悪化したり、炎症が長引いたりする可能性もあります。
まずはエビデンスがしっかりした治療法を行うために、自己判断せずに医師に相談して根本からニキビを治療しましょう。
それが一番早くニキビを治す方法だと考えます。
とはいえ、ニキビを治すのはある程度の時間がかかります。
日頃から「ニキビ予防」を心掛け、ニキビが出来にくい肌状態に近づけておくことが肝心です。
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